← Library‹ 一寸法師 四

一寸法師いっすんぼうしが宰相殿さいしょうどののお姫ひめさまを連つれて、鬼おにが島しまから宝物たからものを取とって、めでたく帰かえって来きたといううわさが、すぐと世間せけんにひろまって、やがて天子てんしさまのお耳みみにまで入はいりました。

そこで天子てんしさまは、ある時とき、一寸法師いっすんぼうしをお召めしになってごらんになりますと、なるほど気高けだかい様子ようすをしたりっぱな若者わかものでしたから、これはただ者ものではあるまいと、よくよく先祖せんぞをお調しらべさせになりました。それで一寸法師いっすんぼうしのおじいさんが、堀河ほりかわの中納言ちゅうなごんというえらい人ひとで、むじつの罪つみで田舎いなかに追おわれて出来できた子こが、一寸法師いっすんぼうしのおとうさんで、それからおかあさんという人ひとも、やはりもとは伏見ふしみの少将しょうしょうといった、これもえらい人ひとの種たねだということが分わかりました。

天子てんしさまはさっそく、一寸法師いっすんぼうしに位くらいをおさずけになって、堀河ほりかわの少将しょうしょうとお呼よばせになりました。堀河ほりかわの少将しょうしょうは、改あらためて三条宰相殿さんじょうさいしょうどののお許ゆるしをうけて、お姫ひめさまをお嫁よめさんにもらいました。そして摂津国せっつのくにの難波なにわから、おとうさんやおかあさんを呼よび寄よせて、うち中じゅうがみんな集あつまって、楽たのしく世よの中なかを送おくりました。

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