それから一月のあいだに、とうきょうのほうぼうで、たくさんのほうせきがぬすまれました。みんな、あのロボットがぬすんだのです。ある日のひるまのことです。
ロボットは、とうきょうタワーのちかくのいえにしのびこんで、ほうせきをぬすもうとしたところをみつかってしまいました。そして、おまわりさんにおいかけられたのです。ロボットは、とうきょうタワーににげて、けんぶつ人にまじってしまいました。
ちょうどそこへ、こばやしだんちょうとポケット小ぞうが、あそびにきていました。
ふときがつくと、けんぶつ人の中を、へんなやつがあるいているのです。
「こばやしさん、あいつ、へんだね。ロボットみたいだよ」
「あっ、そうだ。二十めんそうのロボットだ」
ふたりが、ロボットをおいかけだしたので、けんぶつの人たちも、ぞろぞろとついてきました。
そこへ、おおぜいのおまわりさんたちが上がってきたので、こばやしくんは、ロボットのことをしらせました。
それから、てんぼうだいは大さわぎです。けんぶつ人でいっぱいで、なかなかみつかりません。そのうちに、ロボットのすがたが、どこかへきえてしまいました。
そのとき、てんぼうだいのまん中のドアがひらいて、かかりの人がとびだしてきました。
「たいへんだあ。あやしいやつが、エレベーターで上に上がっていった」
けんぶつ人は、びっくりしてしまいました。てんぼうだいより、ばいもたかいところにある、さぎょうだいへにげていったのです。
タワーの下のひろばは、二十めんそうがにげこんだというので、くろ山の人だかりです。そのひとたちのあいだから、「わあっ」というこえがわきあがりました。おお、ごらんなさい。ロボットは、さぎょうだいをでて、タワーのてっぺんへとのぼっていくのです。そこから上には、エレベーターはありません。
せまいてつばしごをよじのぼって、とうとう、タワーのてっぺんまでのぼってしまいました。そして、かた手でてつぼうにつかまり、かた手をひらひらうごかして、下のけんぶつ人をばかにしています。
二十めんそうのロボットは、あんなところにのぼって、どうしようというのでしょう。