むかしむかし、あるところに一匹の狐がいました。狐はたくさんの魚を持っていて、おいしそうに魚を食べています。そこに、熊がやって来ました。
「そんなにたくさんの魚をどこでとったの?」と、熊が言いました。
「湖で釣ったんだよ」と、狐が答えました。
「どうやって釣ったんだい?」と、また、熊が聞きました。
「冬の夜に凍った湖に行くのさ。そして、しっぽを凍った湖の中に入れて、一晩待ってごらん。そうすると、たくさん魚が釣れるよ。ぜひ、やってみて」と、狐は熊に教えてあげました。
夜になりました。とても寒い夜です。
熊は湖に行きました。湖は凍っています。熊は、凍った湖に小さく穴を開けて、しっぽを水の中に入れました。水がとても冷たいので、しっぽがチクチクします。でも、熊は、魚がしっぽをつついているのでチクチクするのだと、思いました。「たくさん魚が釣れるぞ」と、熊はうれしくなりました。
時間が経つと、だんだん湖の水が凍り始めました。そして、夜の間に熊のしっぽは、湖の中で凍ってしまいました。
朝になりました。
「もういいだろう」と、熊は言いました。そして、水の中からしっぽを引き抜こうとしました。でも、しっぽが動きません。
「やれやれ、しっぽが重すぎるぞ。本当にたくさんの魚がしっぽに付いているんだな」と、熊は思いました。
熊は、もう一度しっぽを引き抜こうとしました。それでも、しっぽは動きません。その時、 熊は分かりました。しっぽが湖の中で凍ってしまったのだと。
「狐のやつ、俺をだましたな!」と、熊は怒鳴りました。そして、しっぽを強く引きました。すると・・・「ブチッ」。
なんと、熊のしっぽが切れてしまいまいた。
それから、熊はしっぽが短くなったということです。