2020年に、世界的に有名なテニス選手が引退しました。彼女の引退は、日本のメディアでも大きく取り上げられました。彼女の名前をアルファベットで書くと、Maria Sharapovaです。
「シャラポワ、引退を表明」
「元世界1位シャラポワ、引退」
「記者が見た、シャラポヴァの素顔」
Sharapovaをカタカナでどう書くのかは、メディアによって違いますが、「シャラポワ」と書くメディアの方が多いようでした。彼女の名前は、もともとロシア語です。ロシア語のvaの発音は、日本語の「ワ」の発音に近いため、多くのメディアは「Shaシャ、raラ、poポ、vaワ」と書いているようです。
一方、英語ではvaの発音は「ワ」ではありません。日本語にはもともと、英語のvaの音を表すためのカタカナがなかったので、「バ」というカタカタをよく使っていましたが(例えば、violinをバイオリンと書きます)、最近では、「ヴァ」を使うことも多くなってきました。そのため、いくつかのメディアは、Sharapovaをカタカナで書くとき、英語の発音に近い音になるように「シャラポヴァ」と書いているようでした。
また、Ukraineという国は、日本語では「ウクライナ」と書きます。これは、現地で話されているウクライナ語の発音に近いようです。一方、英語の発音に近いカタカナで書くと「ユークレイン」になります。日本人は、一般的にUkraineを「ウクライナ」と書き、そのように発音するので、もし誰かがI’m from Ukraine.と言っても、「ユークレイン? どこの町かな?」と思ってしまうかもしれません。
わたしの名前「じゅんこ」は、アルファベットで書くとJunkoです。このJunkoという文字だけを見ると、ドイツ語やスペイン語を話す人は「ユンコ」と言います。何年か前にスペインのバルセロナに行ったとき、バックパッカー宿のスタッフは、私のことをずっと「ユンコ」と呼んでいました。おもしろいなと思ったので、そのまま受け入れて、バルセロナにいる間、わたしはずっとユンコでした。
いろいろな国の名前や町の名前、人々の名前をカタカナでどう書くかということは、とても難しい問題です。でも同時に、いろいろな言葉の発音のルールを知るための、とても良い機会にもなります。わたしは日本語教師として、新しい日本語のクラスがはじまるたびに、いろいろな国や町から来た、いろいろな名前の学生たちと出会うのを楽しみにしています。