← Library‹ 学問のすすめ 初編 端書

このたび余輩よはいの故郷こきょう中津なかつに学校がっこうを開ひらくにつき、学問がくもんの趣意しゅいを記しるして旧ふるく交まじわりたる同郷どうきょうの友人ゆうじんへ示しめさんがため一いち冊さつを綴つづりしかば、或ある人ひとこれを見みていわく、「この冊子さっしをひとり中津なかつの人ひとへのみ示しめさんより、広ひろく世間せけんに布告ふこくせばその益えきもまた広ひろかるべし」との勧すすめにより、すなわち慶応けいおう義塾ぎじゅくの活字かつじ版はんをもってこれを摺すり、同志どうしの一覧いちらんに供ともうるなり。

明治めいじ四よん年ねん未ひつじ十じゅう二に月がつ

福沢ふくざわ諭吉ゆきち  

記き

小幡おばた篤次郎とくじろう 

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