← Library‹ 時差のないふたつの島 9

どこでなにを食たべようか、とぼくは考かんがえる。あちこちの店みせを、思おもい浮うかべる。メニューにのっている料理りょうりのひとつひとつを、頭あたまのなかのCRTスクリーンに呼よび出だしていく。店みせの名なや料理りょうりの名なを、ぼくは頭あたまのなかで声こえにしていく。言葉ことばの響ひびきが重かさなりあう様子ようすは、ちょっとした詩しのようだ。

リフエ・バーベキュー・イン。店主てんしゅのミスタ・ササキは、元気げんきだろうか。コンプリート・ディナーを食たべても、代金だいきんはいまでも十じゅうドル以内いないにおさまる。ブロイルド・テリヤキ・バターフィッシュ。これにしようか。お茶ちゃが、いっしょに出でてくる。緑茶りょくちゃの葉はにパフド・ライスとポップコーンとを加くわえて入いれたお茶ちゃだ。これが、たいへんいい。

ジュディーのオカズ・サイミン。この店みせは、リフエ・ショッピング・センターのなかにある。ビーフ・テリヤキ。フライド・マヒマヒ。シュリンプ・テンプラ。どれもみな、素晴すばらしい。どれを食たべるとしても、マカロニ・サラダは欠かかせない。

デアリー・クイーンのプレート・ランチ。あるいは、六十ろくじゅう五ごセントのハンバーガー。ロジータという名前なまえのメキシコ料理りょうり店てんの、メキシカン・サラダとサングリア。

夕方ゆうがたと言いってもまだ陽ひは高たかく、その光ひかりは充分じゅうぶんに強つよい時間じかんに、鯉こいの泳およぐ池いけのあるティー・ハウスで、ディナーはどうだろうか。ミソ・スープ。ポーク・トーフ。テリヤキ・ステーキ。タクワン。ライス・アンド・ティー。これは、ランチのメニューだ。庭にわには、燈籠とうろうがある。地元じもとの英語えいごでは、ストーン・パゴーダだろうか。玉砂利たまじゃりを敷しいた小径しょうけいもある。ペブルド・パス、とでも言いえばいいのか。

ハナマウル・レストラン・アンド・ティー・ハウスもいいけれど、卵たまごと私わたくし、という名前なまえの店みせでオムレツ・ランチ、という手てもある。

この店みせがあるのは、ライス・ストリートの4483。アクロス・フラム・リフエ・ショッピング・センター。十じゅう種類しゅるいのオムレツが、メニューにのっている。卵たまごをふたつ使つかったオムレツをなんと言ゆうか、知しっているだろうか。トゥー・エッガー、とローカル・ピープルたちは呼よんでいる。トゥー・エッガーには、ホット・ケーキが二に枚まい、あるいはライス・ボールが、ついてくる。卵たまごを三みつ使つかったオムレツが欲ほしいなら、それはスリー・エッガーだ。オムレツのなかみをなににするか、これが問題もんだいだ。ぼくの好このみは、サウア・クリーム・アンド・チャイヴだ。普通ふつうにいきたければ、トマトにチーズが、すでに普遍ふへんの高たかみに到達とうたつしている。

トゥー・エッグス・ウィズ・ハッシュド・ブラウンズ。かた仮名かなは、面白おもしろい。これにコーヒーとトーストを加くわえて、これは朝食ちょうしょくだ。早朝そうちょうからどしゃ降ぶりの雨あめだといい。雨あめの午後ごごには、マクドナルドやケンタッキー・フライド・チキンのローカル・ブランチも、風情ふぜいのようなものをなんとか獲得かくとくする。

ハイウエイ56。カパアのすぐ手前てまえにある店みせ。名前なまえを思おもい出だせない。ヴィールあるいはポークのカットレット。ハンバーガー・ステーキ。ビーフ・トマト。サラダと、フライズ、あるいはライスが、ついてくる。どれも、ハイウエイ56の風味ふうみだ。

「シーフードを食たべなさい」と提案ていあんしている看板かんばんが、海うみを背景はいけいに出でている店みせ。この店みせのシャーク・バーガーはどうだろう。シャーク・ミートのサンドイッチだ。親愛しんあいなるシャーク殿でんはソテーになっていて、グリルしたカイザー・ロールの上うえに乗のっている。溶とけたチーズ、レタス、トマトが重かさねてある。マウイの玉たまネギがつく。

窓辺まどべのテーブルから、ナウィリウィリの港みなとを見みることの出来できる店みせ。この店みせも、雨あめの日ひがいい。コースト・ガードの船ふねをものうく見みながら、カントニーズ・ディナーがおすすめだ。アラスカン・スノー・クラブ・クロウズ。ブロイルド・ロブスター・テイル。キャッチ・オヴ・ザ・デイ。ナニニシマスカ。そうだ、それから、あれ。タートル・シェルズ・オン・ザ・ウォール。店みせの壁かべに、亀かめの甲こうが飾かざってある。だからそれを指ゆびさして、ぼくは冗談じょうだんを言いったのだ。

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