二十めんそうと手下は、うみの中へとびこんだかもしれないというので、たくさんのランチをだしてさがしました。でも、どうしてもみつかりません。
こちらは、こばやしくんとポケット小ぞうです。
「ねえ、こばやしさん。二十めんそうは、ふねに、アクアラングをよういしておいて、それをつけて、とびこんだのかもしれませんね」
「うん、きっとそうだ。アクアラングなら、いつまでもうみの中にかくれていられるからね。よしっ、だんいんをあつめて、ぼくたちもうみにもぐって、二十めんそうをさがすのだ」
こばやしくんは、しょうねんたんていだんいんのうち、およぎのうまい三人にでんわをかけてよびあつめました。みずのくん・いのうえくん・木下くんです。
みずのくんのにいさんが、とくべつじかけのアクアラングを二くみもっているので、それをかりてくるようにたのみました。
しばらくすると、こばやしくんとポケット小ぞうと三人のだんいんは、モーターボートをかりて、とうきょうこうへのりだしていきました。
やがて、二十めんそうのボートのつかまったあたりへきました。
すぐそばに、おだいばがみえています。
このおだいばがあやしいのです。
五人は、ボートをおだいばへつけました。こばやしくんとみずのくんが、アクアラングをつけて、うみの中にとびこみました。そうして、すこしやすんではまた、とびこんでいきます。
こうして、おだいばのきしを、ぐるっとまわっていくのでした。このへんのうみのそこは、ごみがいっぱいでどろぶかいのです。どろの中から、いろいろなかいそうがはえていて、ゆらゆらとうごいています。
こばやしくんとみずのくんは、うみのそこをおよぎまわりながら、ときどき、そばへよって手をにぎりあいます。
すると、アクアラングにしかけたでんわのせんが、手のひらでつうじあって、はなしができます。
「みずのくん、あそこにあやしいほらあながあるよ。いってみよう」
「うん、いってみよう」
ふたりは、おだいばのきしにちかづき、ほらあなにはいろうとしました。
ふたりは、なにをみたのか、ぎょっとしたように、いわかげにかくれました。まっくらなほらあなのおくに、おそろしく大きなものがうごいていたのです。ふたりが、じっとみつめていると、その大きなものは、ぬうっとでてきました。ながさが六メートルもある、まっくろな、くじらの子どもみたいなものです。
大きい二つの目が、じどうしゃのライトのようにひかっています。
「あっ、わかった。せんこうていだっ。
二十めんそうは、小さいせんこうていをもっているんだ。
あいつ、この中にかくれていたんだな」
こばやしくんは、こころのなかでさけびました。
そして、いそいで、みずのくんの手をにぎりました。さあ、どうなるでしょう。