こばやしくんやポケット小ぞうやおまわりさんたちは、おだいばのくさむらで二十めんそうをおいかけましたが、うまくにげまわるので、つかまりません。
二十めんそうは、がけっぷちにたって、わらいだしました。
「あははは。おれはつかまらないぞ。いつも、おれには、おくの手があるからな。
おい、あれをみろ。あそこに、かいぶつのうごいているのがみえるか」
二十めんそうにいわれて、そのほうをみると、人よりもたかくのびたくさむらの中に、大きな、はいいろのたこにゅうどうのようなものが、むくむくとふくれあがっていました。
あれは、いったいなんだろうと、みんなおどろきました。
そのはいいろのものは、みるみる大きくなって、すうっと、くうちゅうにうき上がりました。それは、五メートルぐらいの大きなたまです。
たまの下に、なわばしごのようなものが、ぶらりとさがっています。
二十めんそうは、ぱっとかけだして、そのなわばしごにとびつきました。
それは、大きなふうせんだったのです。
二十めんそうは、こんなときのよういに、くさむらの中に、ふうせんと、すいそガスのポンプをかくしておいたのです。さっきから、手下が、ふうせんにガスをいれていたのです。大ふうせんは、ふわふわと、そらたかくのぼっていきます。
「どうだ、おくの手がわかったか」
二十めんそうは、みんなをみおろして、からからとわらいました。
ふうせんは、かぜにふかれてりくのほうへとんでいくので、みんなは、ランチでりくにもどり、れんらくしておいたけいさつのじどうしゃにのって、おいかけました。
ふうせんは、にしへにしへとながされて、よこはまのまちをとおりこしました。
よこはまからすこしいった山の上に、コンクリートの大きなかんのんさまが、にゅうと、くびをだしていました。
ふうせんは、だんだんしぼんで、そのかんのんさまの上におちていきます。
みんなは、じどうしゃをおりて、その山にのぼりました。
「あっ、あそこにいる」
二十めんそうは、大かんのんのかたの上によこたわっていました。
きでもうしなったのか、みうごきもしません。
「よし、こんどこそ、にがさんぞ」
おまわりさんのひとりは、ながいはしごをかりるために、山をかけおりていきました。さあ、二十めんそうはつかまるでしょうか。それとも……。