← Library‹ かいじん二十めんそう 13

おまわりさんが、まちへおりていって、でんわをかけました。

しばらくすると、ウーウーというサイレンのおとがして、しょうぼうじどうしゃが、山やまへのぼってきました。

ぐんぐんのびたはしごが、大おおきなかんのんさまのかたにとどきました。ひとりのしょうぼうしが、それをかけのぼっていきました。

二十にじゅうめんそうは、かんのんさまのかたに、ぐったりとよこたわっています。

しょうぼうしは、二十にじゅうめんそうをつかまえました。

あっ、どうでしょう。つかまえた二十にじゅうめんそうを、いきなり、下したへなげだしたではありませんか。みんなは、そこへかけよりました。

「あっ、またにんぎょうだ」

二十にじゅうめんそうは、いつのまにか、にんぎょうといれかわって、じぶんはどこかへにげてしまったのです。

いくらさがしてもみつからないので、おまわりさんもしょうねんたちも、ひきあげました。

だれもいなくなったあとに、こばやしくんとポケット小こぞうが、くさの中なかにかくれて、じっとまっていました。

すると、むこうの木きのしげみがガサガサとうごいて、ひげだらけの、こじきのようなおとこがあらわれました。

「あいつ、きっと、二十にじゅうめんそうがへんそうしているんだよ。さあ、あとをつけよう」

ふたりは、おとこのあとをつけました。

山やまをおりて、まちのほうへあるいていくと、はやしの中なかに、一いちけんのふるいせいようかんがたっていました。

これも、二十にじゅうめんそうのかくれがかもしれません。

「ぼく、中なかのようすをさぐるから、きみは、けいさつにしらせてくれ」

いわれて、ポケット小こぞうは、いきなり、まちのほうへかけだしました。

こばやしくんが、へやからへやへとさがしていると、どこからか、へんなこえがきこえてきました。

「こばやしだな。まっていたぞ。おれは、どこにでもかくれがをもっている。ここもそうだ。だが、ようじんしないと……」

そのこえがきえると、ゆかが、ぱっと二ふたつにわれて、四よんかくなあながひらきました。

こばやしくんは、ドスンとコンクリートのちかしつにおちこみました。ひどくこしをうって、おき上あがれません。

そのとき、ドドドドドとものすごいおとがして、コンクリートのかべのまるいあなから、水みずがたきのようにおちてきました。

水みずぜめです。ああ、こばやしくんは、どうなるでしょう。

Next chapter →
Click a word · hold for the whole sentence 0%