← Library‹ かいじん二十めんそう 2

あるばんのことです。くろいめがねをかけたおとこが、かわいらしい女おんなの子こをじどうしゃにのせて、どこかへつれていくのです。しょうねんたんていだんのぽけっと小こぞうは、じどうしゃのうしろのとらんくの中なかにかくれました。

じどうしゃは、さびしいはらっぱでとまりました。

くろめがねは、女おんなの子この手てをひいて、くるまからおりました。あたりはまっくらです。大おおきな木きの下したに、ひとりのおとこがはこをもってたっていました。

「やくそくのほうせきは、もってきたか」

くろめがねがきくと、おとこがうなずきました。くろめがねは、つれていた女おんなの子こと、おとこのもっていたはことをとりかえっこしました。ぽけっと小こぞうは、とらんくのふたをすこしひらいて、みていました。

「ははあ、わかったぞ。ほうせきばこと、女おんなの子こをとりかえたんだな。よしっ、ぼくは、きっと、ほうせきばこをとりかえしてやるぞっ」

くろめがねは、ほうせきばこをもって、じどうしゃにのりました。

そして、もとのあやしいようかんにかえりました。

とらんくの中なかにかくれていたぽけっと小こぞうも、そこからでて、ようかんの中なかへしのびこみました。

うすぐらいろうかを、足あしおとをしのばせてあるいていきました。

つきあたりのどあがひらいていたので、そのへやへはいっていきました。

へやの中なかは、まっくらです。かいだんのようなものが、あったので、二にだんのぼりました。そのとき、うしろで、がちゃんというおとがしました。

おどろいてうしろに手てをのばしてみると、そこには、てつのこうしがしまっていたではありませんか。

ぱっと、へやのでんとうがつきました。

「あっ、たいへんだっ」

ぽけっと小こぞうはさけびました。それは、大おおきなもうじゅうのおりで、ぽけっと小こぞうは、その中なかへとじこめられていたのです。さっき、がちゃんといったのは、おりのとがしまったおとでした。

むこうのすみに、一いちぴきのらいおんがねそべっていました。

らいおんは、ぽけっと小こぞうがはいってきたのをみると、ぐうっとくびを上あげて、こわい目めでにらみつけました。

ああ、ぽけっと小こぞうは、らいおんにくわれてしまうのでしょうか。

Next chapter →
Click a word · hold for the whole sentence 0%