← Library‹ ふしぎな人 16 ロボット小ぞう

おそろしい手紙てがみを読よんだ木村きむらさんは、すぐに、けいさつや、明智あけちたんていに電話でんわをかけて、二十にじゅうめんそうがやって来きたら、つかまえる手てはずをととのえました。

昼間ひるまから、五ご人にんのけいじと、明智あけちたんてい・小林こばやしくん・ポケット小こぞうたちが、こっそりやって来きて、ほうせきを守まもるために、それぞれの持もち場ばにつきました。

さて、その夜よるのことです。

たけしくんときみ子こちゃんは、書生しょせいにまもられて、しんしつにとじこもっていましたが、はとどけいが、「ポッ、ポッ、ポッ」と、九きゅう時じをうったときです。

「コツ、コツ、コツ」

だれかが、ドアをたたくのです。「だれっ」と聞きいても、なにも答こたえません。そして、また、コツ、コツ、コツと、たたくのです。

たけしくんは、そっとドアに近ちかづくと、いきなり、ぱっとあけました。

すると、ドアの外そとに、へんなやつが立たっていたのです。ロボット小こぞうです。昼間ひるま、手紙てがみを持もってきた、あの、へんな子こどもです。

「あっ、きみは、さっきの子こどもだな。なにしに来きたんだっ」

たけしくんが、ゆうきを出だして、どなりつけました。すると、

「へへへへ……」

ロボット小こぞうは、へんな声こえでわらいました。そして、ろうかを、とことこと向むこうへ歩あるいていくのです。

「待まてっ」

たけしくんは、そのあとを追おいかけました。書生しょせいたちも、いっしょになって追おいかけました。

「みんな、来きてください。へんなやつがいます。二十にじゅうめんそうの使つかっている、子こどものロボットがいるんです」

と、たけしくんがさけびました。

その声こえを聞きくと、けいじたちが、かけつけてきました。

ロボット小こぞうは、そんなに早はやく走はしれないと見みえて、からだをまっすぐにして、あいかわらず、とことこ歩あるいているものですから、たちまち、けいじたちにつかまってしまいました。――このへんな子こどもは、はたして、人形にんぎょうだったのでしょうか。

さて、ちょうど、そのさわぎのさいちゅうに、まっ暗くらな木村きむらさんのしょさいでは、おそろしいことが起おこっていました。

からだにぴったりついた、黒くろいシャツとズボンを着つけた黒くろふくめんの男おとこが、金庫きんこの前まえにしゃがんで、なにかしているのです。

みんなの注意ちゅういを、ロボット小こぞうのほうに集あつめておいて、その間あいだに、ほうせきをぬすみ出だそうというのでしょう。この、黒くろふくめんの男おとこは、むろん二十にじゅうめんそうなのです。

二十にじゅうめんそうは、金庫きんこやぶりの名人めいじんですから、どんなげんじゅうな金庫きんこでも、わけなく開ひらくことができるのです。

カチッという音おとがして、金庫きんこのとびらが開ひらきました。そのときです。二十にじゅうめんそうの口くちから、「わあっ」という、おどろきのさけび声ごえがとび出だしました。そして、二十にじゅうめんそうは、いきなり、にげ出だそうとしました。

これは、いったい、どうしたわけでしょう。

金庫きんこの中なかに、なにがはいっていたのでしょう。

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